壱岐の聖母宮(しょうもぐう)大祭
聖母宮(しょうもぐう)大祭 |
神功皇后 |
勝本港を中心にして、毎年、10月10日〜14日にかけて行われます。
聖母宮は、勝本にあり、神功皇后一家をまつってある神社です。
先ず、この、聖母宮から、神功皇后一家を載せた、みこし船が出て、対岸にある御仮堂(おかりどう)に渡ります。
みこしは、2つあって、それぞれに、神功皇后と夫の仲哀天皇がのっています。
船上 |
渡る途中の船上では、三味線、太鼓、笛などを使った、演奏があり、とてもにぎやかです。
舟は、港のなかを、時計回りに、3回周ります。
御仮堂(おかりどう) |
これが、対岸にある御仮堂(おかりどう)です。
鳥居があって、その奥に、ピンク色の小さなお堂が見えます。
え?
良く、見えないですって?
それなら、壱岐にいらして、見てください。
到着 |
御仮堂に着いた、みこしは、ここに、10月14日まで、置かれ、神事が行われます。
お祭りが終わったら、また、聖母宮に、みこしは帰ります。
パレード |
お祭りの期間中は、このような、パレードや仮装行列も行われます。
大漁旗をなびかせた、舟が、港の内外を往来します。
舟ぐろ競争 |
4日後の、10月14日、御幸船(みゆきぶね)と呼ばれている、2艘(そう)の紅白の舟が迎えに行きます。
この時に、ただ迎えに行くだけではなく、互いに、どちらが先に、かけ着くか、という、競争しあって、御仮堂の方に、向かいます。
この、競争は、見ていて、とてもおもしろいものです。
地元の人たちは、これを、舟ぐろ競争と呼んでいます。
舟ぐろ競争の始まりは、神功皇后が、三韓征伐をして、日本に帰る途中、壱岐に寄った時に、歓迎するために、2艘の舟を、手でこいで、競い合って、出迎えに行った、ということにあります。
400年の伝統があり、国重要無形民族文化財に指定されています。
舟の長さは2m、こぐ距離は、およそ200mです。
紅白の舟には、ふんどし姿で、舟をこぐ人が4人、水竿(みさお)と呼ばれている、長い竹の竿を持って、指揮をとる人が1人、合計5人の乗り、競争します。
この、競争にも、意味があって、赤い舟が勝てば大漁、白い舟が勝てば豊作、という、今年1年の、吉凶を占うようになっています。
舟の、スタートの合図は、長さ2mほどの、青竹で、岸壁をたたいて、行われます。
1回の合図だけでは、2艘の舟の呼吸が合わず、フライイング状態になるので、3回くらい、スタートの、やり直しが行われ、息のそろった、スタートができたら、矢のようなスピードでゴールをめざします。
今の、漁船は、みんな、エンジンなので、手こぎの舟は、ありません。
そのようなことから、舟をこぐ人は、皆さん、祭りの前に、舟をこぐ、特訓があります。
400年の伝統を受け継いで、守っていくのは、大変なのであります。