壱岐のその他の古墳


大塚山古墳(おおつかやまこふん)

最古

安国寺や原の辻遺跡の近くにある、寺山と呼ばれている、小高い丘の上にあります。

5世紀後半くらいに造られました。

この地方にいた代々の首長の墓とか、その家族の墓ではないかと言われています。

直径14m、高さ2mの円墳です。

壱岐では一番古い古墳です。

長崎県の指定遺跡なっています。








過渡期

竪穴系で横口式石室をもち、埋葬の仕方が竪穴式から横穴式へ移行する過程が分かる古墳です。

墳丘に長方形の穴を掘り、死者を埋葬するようになっています。



小口積み工法

これは、内部の写真です。

入口は、後にも開けることが出来るようになっていて、追葬や、合葬ができるようになっています。

左右の壁や奥の壁は厚さ10cm程度の小さな玄武岩の板石を、積み上げて、造ってあります。

まるで、レンガを積み上げているように見えます。

このような、造り方を
小口積み工法といいます。

また、
天井に行くにつれて少しずつ内側に狭めていく(持ち送り技法といいます)方法で造ってあります。

左右の壁が赤くなっていますが、これは、ベンガラを塗ってあるからです。

赤いベンガラは、魔よけのために塗ったと言われています。




出土遺物

須恵器蕨手(わらびて)鉄製刀子(とうす)が出土しました。

須恵器は、
小型の壷型の土器で、壺に注ぎ口を開け、酒などの液体を注いだものと考えられています。



天井石

天井石はなくなっていました。

しかし、その後、安国寺の座禅石が天井石だと言われています。

天井石については、安国寺参照。