壱岐の百合畑古墳


百合畑古墳(ゆりはたこふん)



亀石(がめいし)

百合畑古墳のある周辺は亀石(がめいし)という地名で呼ばれています。

亀石という地名の起こりは、この近くのバス停に亀の甲羅(こうら)に似ている石が置いてあるから、と言われています。


















これが石に着いている亀の甲羅の模様です。

似ているような似ていないような、今いちという感じもします。
















群集墳(ぐんしゅうふん)

さて、この亀石の周辺にはたくさんの古墳があります。

また、周辺の山の中にはまだ調査の終わっていない古墳がたくさんあります。

ここの古墳の特徴は規模の小さいものがたくさんあるということです。

群衆墳と呼んでも良いくらいです。



円墳

右の古墳は円墳ですね。

直径約31m、高さ3mあります。

横穴式の石室になっています。

現在は玄室だけが残っています。

玄室の天井岩は発見当時はぎ取られていてありませんでした。

復元工事のときに補充しました。

玄室の中は右のようになっています。

比較的大きな石が使われていました。



円墳

左の古墳は円墳です。

当初は直径15m、高さ5mありましたが、今では削られてしまってその半分くらいの大きさしか残っていません。

前室は削り取られてなくなっています。

中室と玄室だけが残っています。

6世紀末から7世紀初めのものと考えられています。











前方後円墳

右の写真は前方後円墳です。

6世紀末から7世紀初めのものと考えられています。

墳丘の全長は16m、後円部は直径10m、高さ2m。

前方部は幅7m、高さ1mあります。

おなじ前方後円墳の双六古墳に比べとはるかに規模が小さくなっています。

後円部の頂上に、石室の天井石らしいものが1枚の平石が露出していました。

横穴式の石室と考えられます。







左の写真も前方後円墳です。

墳丘の全長は2.5m、後円部は直径1.3m、高さ2.5m。

前方部は幅7.5m、高さ1.2mあります。

埋葬施設は前方部と後円部にそれぞれ1ケ所ずつありました。

後円部は横穴式の石室になっています。

玄室の天上石は抜き取られていました。

前方部の埋葬施設にあった石杖の一部が露出しているのが見えます。





周辺

余談になりますが、左の写真は百合畑古墳群の周りの風景です。

実は、この山の中にはまだ発掘されていない古墳がたくさん眠っています。

近くの住民の方に話を聞くと、周りの山じゅう古墳だらけだ、と話していました。

それにしても壱岐の古墳は半端なものではないことが良く分かります。