壱岐の御手洗水滝
御手洗水滝(おちょうずのたき) |
「おてあらい」と読まないでください。
ここの、滝はとても小さな滝ですが、さわやかな音をたてて流れていて、とてもいやされます。
ここには、壱岐四国霊場の札所があって、目洗薬水大師堂と呼ばれています。
目の悪い人が、おまいりすると、目が良くなるといわれています。
滝 |
幅、高さともに10m位の岩盤をいくすじも、白い糸を垂らしたように流れています。
夕日に映えると滝の色が黄金色に輝きます。
まさに岩から湧き出る岩清水そのものです。
1年中水温は一定で、また、流れ出る水の量も1年中一定です。
周辺は、ひんやりした涼気が漂っています。
弘法大師 |
昔、粗末なかっこうをした旅人が渡良(わたら)の麦谷(むぎや)の近くで「水を一杯ください」と頼んだところ、その人があまりにも貧しい身なりをしていたせいか水一杯ももらえませんでした。
その後、沼津の有安(ありやす)というところまできて「水を飲ませてください。」と頼んだところ、親切な村人が気持ちよく飲ませてくれました。
実は粗末な格好をしていた人は、弘法大師(真言宗)でした。
旅人が持っていた杖で崖の岩をたたくと水が流れ滝になりました。
一方、渡良では水をもらえなかったので干水(ほしみず)という地名があって、村人は水で苦労しました。
一時は、干水からも御手洗に舟で水を汲みに来ていました。
ここには、弘法大師を祭るお水堂があります。
毎年、3月21日と10月21日には行事が行われ、弘法大師を祭る日として壱岐全島から、人々が集まります。
食べ物を用意していけば寝泊りもできます。
周辺には売店はありません。
ここの水は神聖な水なので薬の代わりにもなります。
ここの水を飲むと長生きするといい、また、お茶の水としてもとてもおいしいく飲めます。
石仏 |
岸には、はしごがあって、上ることができ、滝の中段には石仏が祀られています。
足形 |
右の写真は、弘法大師の足形です。
それにしても、石に足形がつくというのは、弘法大師の足は、どんな足だったのでしょうか。
落石 |
平成22年5月下旬の大雨の後、お堂の前に、大きな石が、転がっているのを地元の人が見つけました。
石の高さは約1m、外周は約3mあります。
お堂の後ろにある崖から落下し、お堂と倉庫の間の狭い通路(幅約1.5m)をすり抜けて、転がり出て、止まったのがこの場所です
倉庫には、当たった跡があったが、壊れるほどではありませんでした。
お堂には、傷一つつきませんでした
そのようなことから、この大石は、「奇跡の石」「神業の石」などと呼び、今では、注連縄をはって、信仰しています
大きな石が崖のどの部分から、落ちて来たのかを調べてみましたが、大雨のために、その跡が洗い流されてしまっていて、分かりませんでした
植物群 |
このお堂の後ろは、高い山になっていて、そこには、スダジイやタブなど、いろんな種類の大木や野草が生育しています。
写真の植物は、バクチノキです。
ばくちをして負けてしまうと、身ぐるみはがされてしまうということにからませて、バクチノキは、成長するにつれて、皮がはがれ落ちるので、この名があります。
絶景 |
ここからは、半城湾を見渡すことができます。
真珠の養殖いかだが、たくさん浮かんでいます。
長崎県は、真珠の養殖が盛んです。