壱岐の山桜
壱岐には、自生している山桜がたくさんあります。
ヤエザクラ |
皆さんは、桜見物というと、ソメイヨシノを思い出されるでしょう。
周囲をピンク色に染めるソメイヨシノは素晴らしいものです。
ヤマザクラ |
しかし、壱岐の山桜も派手さはありませんがとてもきれいなものです。
島全体に渡って広がって分布していて、壱岐のあちこちのいたる所で見ることができます。
壱岐の山桜には20種類くらいあります。
桜の季節になると、テレビや新聞社等のマスコミの方々がたくさん壱岐に押し寄せます。
壱岐の山桜は、日本古来のツクシヤマザクラが、海岸という環境でも生活できるように進化したものです。
豪華 |
壱岐の山桜は、花の5枚の花びらがあって、一重咲きで大輪です。
特に、一般的な山桜に比べて、1枝につく花の輪数が非常に多く、また、花の集合密度が高い(多花性)ので、それが満開すると毬(まり)状になって、ヤエザクラのようにとても豪華に見えます。
また、ソメイヨシノに比べて、天狗巣病に強く、耐潮性もあり、海水に対して拒否反応を示すこともなく、塩害にも強く親水性があります。
最近は、塩害に強い桜として全国各地に植えられています。
花の色純白のものや淡紅色のものがあり、品種によってさまざまです。
開花時期は種類によって異なりますが、大体、3月下旬〜4月上旬にかけて咲きます。
海岸 |
枝は、伸びた枝先が次第に半下垂し、垂れ下がり、お椀を伏せたような丸い傘状になるものが多く見られます。
特に、海岸では、自然の入り江のいたるところで、海面を覆うように枝が花を咲かせて垂れ下がる多種多様な山桜が多く見られます。
海面を覆うように垂れ下がる山桜は全国でも珍しいものです。
舟からまっさおな海を見下ろすと、海底にはさんご礁も見えます。
空にはとんびが舞っています。
山桜は、舟から見てもよいし、舟から上がって陸から海と空、桜のコントラストを楽しむこともできます。
半城湾(はんせーわん)の山桜 |
ここでは、半城湾(はんせーわん)の山桜を見物することにします。
半城湾(はんせーわん)の山桜は渡良にある麦谷港(むぎやこう)から舟で出発します。
麦谷港 |
麦谷港のはとでは魚が良く釣れます。
地元の人たちも良く、ここで、釣りを楽しんでいます。
ベラ、アジ、クロダイ、メジナ、大きなカワハギ等が釣れます。
台風の翌日には養殖カレイやタイのいけすが流れ着き、良く拾っていました。
真珠 |
半城湾では、真珠の養殖も盛んです。
長崎県は、三重、愛媛と並ぶ真珠の3大生産地です。
その中でも壱岐の真珠はトップクラスの品質を誇り、毎年開かれる真珠品評会コンテストでは常に上位を占めています。
壱岐の真珠の生産高は10数億円。
畜産業の半分に迫る壱岐の基幹産業です。
真珠の養殖に使ういかだは、昭和40年代は竹で作っていました。
台風のときはそのいかだが切れて岸壁に良く流れ着いたものでした。
サンゴ |
海底に見えるのはさんごです。壱岐のさんごは、キクメイシと呼ばれています。
遠景 |
はるか前方には、お手洗水(おちょうず)の滝が見えます。
お手洗水(おちょうず)の滝については、壱岐の御手洗水の滝を参照