壱岐のさね切り地蔵



さね切り地蔵

江戸時代のお話です。

この周辺の田んぼで、若い娘さんとその母親が一緒に草刈りをしていました。

と、そのとき、若い娘さんの大切な、女の部分が、初めは、かゆみがある程度でしたが、だんだん、痛くなり、我慢できなくなったので、何が起こったのだろうと思い、自分の大切な部分を見てみました。

そうすると、なんと、大きなヒルがくっつき、血を一生懸命に吸っているではありませんか。

相当、たくさん吸ったとみえて、ヒルのお腹の中が、血の色でまっ赤になっているほどでした。

娘さんは、とても驚いて、母親に助けを求めました。

母親も、びっくりして、なんとかして、ヒルを離そうとしましたが、ヒルはしっかり食いついて、離れません。

しかたがないので、草を刈る鎌を持ってきて、そのヒルを切ることにしました。

ところが、何回か、切っているうちに、誤って、鎌で娘さんの大事な女陰(さね)の部分を切り落としてしまいました。

数日間、娘さんは、悩んでおりましたが、これでは、生きる意味や喜びがないと思い、自殺して亡くなってしまいました。

村の人たちは、たいそう悲しみ、この場所にお地蔵さんを建てて、その冥福を祈りました。

写真に向かって、一番右側の楕円の形をしている石がさねきり地蔵です。

今と、違って、当時は、下着をつけるという習慣がなかったので、こんなに簡単に、ヒルが襲ってきたのでしょうか。

うっかり、農作業も夢中になってできませんな〜。

いずれにしても、怖〜い、お話です。