壱岐の赤瀬鼻散策
海岸 |
断崖 |
赤瀬鼻は、壱岐を代表する荒々しい海岸風景を持つ場所です。
壱岐では、一番男性的な場所です。
断崖の高さは70mあります。
壱岐を造っている代表的な岩石である玄武岩でできています。
赤瀬鼻の海岸には、いろいろな形をした岩石があります。
釣り場 |
赤瀬鼻は、九州を代表する釣り場でもあります。
休日には多くの人々が釣りを楽しんでいます。
大型のクロダイ、チヌも釣れ、少しシケの日の方が良く釣れるそうです。
ただ、海岸まで下りていくには、急な道のない斜面を歩かなければいけないので足元には十分注意が必要です。
海岸に下りてからもゴツゴツした硬い岩が多いので十分に注意をしてください。
江戸時代 |
江戸時代に書かれた本には、次のような記述があります。
赤瀬鼻の海岸の、東の方に2つの竈(かまど)があります。
1つは、口の広さ2m、深さ2.7mの大きさのものです。
これを小竈(しょうかまど)といいます。
もう1つは、口の広さ3.6m、周囲32mあります。これを大竈といいます。
その西の方に2つの盥(たらい)があります。
1つは、周囲2m、深さ4.5mあります。
もう1つは周囲10mくらいのものです。
これを手洗盥(てあらいたらい)と呼んでいます。
また、蛇の穴という、長さ100mの貫通している洞窟もあります。
以上は、江戸時代に書かれた本の抜粋です。
私は、本の内容について真偽を確認していませんが、おそらく探せばあると思われます。
是非、壱岐においで下さい。
天気の良い日には、断崖の上から、対馬や九州本土が見えることもあります。
江戸時代には、冬や春に、鯨をとる風景も見えたそうです。
なぜ赤い? |
赤瀬鼻は、赤い岩石でできています。
この赤い岩石は、火山で噴出した玄武岩に含まれていた鉄が酸化して赤くなったものです。
赤瀬の名もここから出ています。
次のような、伝説もあります。
神宮皇后が三韓征伐をして帰る時に、この地で、「応神天皇」を生みました。
そのときの、産血が瀬に染みて赤くなったというものです。
また、神功皇后がお産に用いた、なべ、カマド、ひしゃく、杵、タライ等が化けて、現在のような奇岩になったと伝えられています。
神功皇后は、いろんな場所で、子どもを生んでいるので真偽のほどは分かりません。
深く考えないで下さい。
夕日がさすと赤く輝いたように見えます。
周囲は、平原や林があって、夏はいさり火も見えキャンプ地として利用されています。
神社 |
この神社の鳥居をくぐって、行けば岬の先端に出ることができます。
足がすくむような高さなので、高度恐怖症の方は、十分、注意してください。
灯台 |
小さなこの灯台は、魚釣崎灯台です。
海の青さと灯台の白さがコントラストをなしています。
畑では、牛の飼料が栽培されています。
灯台の周辺は壱岐牛の牛小屋になっています。
風車 |
平成12年に完成しました。
環境にやさしいクリーンさが売り物です。
オランダ製です。
年間800トンの二酸化炭素が削減できます。
風車は2つあって、発電量は一般消費家庭900世帯分をまかなう能力があります。
コンピューターで自動的に風向を向くように設計されています。
風速70mまでは耐えることができるといわれています。
右の写真は、真下から見上げたものせです。
ここの海岸の高さは、80m。
塔の高さは羽の先まで75mあるので、155mの高さにもなります。
直ぐ後に男岳山(おんだけさん)という山がありますが、その山の高さとほぼ同じです。
実は、この風車、野鳥にとっては、とてもやっかいなものです。
風車が、ぐるぐる回転すると、羽の向こうが透けてみえます。
これを見て、野鳥は通過できると錯覚して、通り抜けようとします。
その結果、犠牲になってしまうそうです。
だから、風車を作るときには、野鳥の通路には、作らないようにという話しを、専門家の方がしていました。
難しい問題ですね~。
修験道 |
この断崖は高さが16mあります。
ご覧のように、崖に鎖が吊るしてあります。
実は、この場所は、山伏の修験道でした。
この崖の入り口のところ(写真の林のところ)に祠(ほこら)があって、不動明王がまつってあります。
不動明王は修験道の守り本尊といわれています。
この不動明王が持っている槍の形がω(オメガ)の形をしているので、キリシタンの遺跡ではないかと言っている人もいます。
崖は玄武岩でできています。
鰐合(わにごう・わごう) |
荒々しさ |
この場所は、壱岐の地殻変動の歴史を一番良く表している場所です。
右の写真で、何回かの火山活動で玄武岩、安山岩、凝灰岩(ぎょうかいがん)が、積み重なり、その後、地震でずれて、断層になっています。
先端は、このような断崖絶壁です。
行くときは、足を踏み外さないようにしましょう。
優しさ |
平原は山野草の宝庫です。
左から、アキノキリンソウ、ダルマギク、ハマヒサカキです。